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今回は咀嚼について講釈します。
シャクつながりでゴメンナサイ(^_^;)
上の図をご覧下さい。左側が人間の頭蓋骨で右側がゴリラの頭蓋骨です。
卑弥呼、4.000回。源頼朝、2.654回。徳川家康、1.465回。
これは一体、何の数字だと思いますか?答えは「1回の食事で噛む回数」です。日本咀嚼学会が、卑弥呼や頼朝、家康が活躍していた時代の食事を再現してみたところ、それくらい噛まなければ食べられないものをその時代の人たちは食べていたということがわかったのです。
では、私たち現代人は、1回の食事でどれくらいの咀噛をしているのでしょう.か。答えは、なんと620回。1日三食とすれば、私たちの咀噛回数は卑弥呼の時代より一日あたり約一万回も少ないわけです。こうした「咀噛回数の少ない生活」は、何をもたらすのでしょうか。
一つは、胃腸の負担が大きくなるということです。別の言い方をすれば、胃腸が使うエネルギーが増える。胃や腸が、三度の食事のたびに余分なエネルギーを使っていれば、本来なら生じなかったはずの疲労が出ますから、最悪の場合、これは慢性疲労につながります。良く噛まずに食べていれば、当然、消化吸収もうまくいきません。食生活をあれこれ工夫し、バランスや栄養のすぐれた食事を摂っていても、よく噛まずに食べていれば効果が半減してしまうわけです。
咀嚼はまた、脳に血液を送る行為でもあります。脳への血流、という観点からすれば、アゴはいわば「ポンプ」。ガムを噛んだときに眠気が覚めるのは、噛むことによって脳にたくさんの血が送り込まれるからです。
流動食しか食べられないお年寄りが認知症になるケースが多いのは、アゴを動かす回数が少ないことが大きな要因の一つだと言われます。石原慎太郎.東京都知事は、息子さんたちが幼かった頃、食事部屋にこんな張り紙をしたそうです。「200回噛め。さもなくば死ね」石原さんらしい過激な表現ですが、子どものうちに「たくさん噛む習慣」をつけておくのが大切なことであるのは事実です人は食べなければ生きられず、食べるときはアゴを使います。
ですから「噛む能力」が弱いことは、生命活動全体にマイナスの影響を与えます。大袈裟に言えば、きちんと噛まない習慣は寿命を縮めるのです。さてそれでは、足りない咀噛回数は、どうすれば増やせるのでしょうか?答えは言うまでもないでしょうが、日々の食事でよく噛むことです。
やわらかい食べ物でも、ドロドロになるまで噛むのが理想的です。また、ガムを噛む、というのも有効な対策の一つです。日に何度か、ガムを左右のアゴで均等に噛むだけで充分。3分間ガムを噛むと脳内の血行がよくなるという実験結果がでています。ガムには、「心拍数を安定させる」「集中力を高める」といった効用もあります。噛めば唾液の分泌が増えて、口の中の雑菌が洗い流されます。これは歯周病などの予防になります。
さて、咀嚼のことを述べたので、『噛み合わせ』について少し述べさせていただきます。『噛み合わせ』、『咬合』とは、下顎骨と頭蓋骨との絶妙な連結によって成り立っています。簡単に考えると、下あごは頭蓋骨から吊るされているブランコのようなものなのです。そして下あごと関節している「側頭骨」は姿勢の変化によって容易に変位してしまう厄介ものなのです。骨盤や体幹が捻じれると、この側頭骨が互い違いに捻じれてしまいます。ちょうどひまわりの花が常に太陽の方向を向くように、目の位置は常に水平を保とうとしますので、ここで顔の骨の変形が起こってくるわけです。すると側頭骨から吊るされている下あごの骨にズレができてしまうのです。よく、顎関節症で歯列矯正をしたり、口の中に矯正用のプレートをする方がおられますが、顎の土台が元々歪んでいるわけですから、歯列矯正などをする前に、頭蓋骨を含めた身体のバランス調整をすることが大切なのです。
「老化」ということを考えてみましょう。老化とは歳をとること。齢を重ねること。これは勿論間違いではありません。人間誰でも一年に一度は年齢が増えていきます。齢を重ねれば少しずつカラダも衰えていくことは自然の摂理でしょう。
この老化の秘密の原因のひとつに、身体の硬さがあげられます。老化には身体の、とりわけ頭の骨である頭蓋骨の硬化が密接に関係しているのです。では何故、頭蓋骨が硬くなると老化が始まるのでしょうか?これには髄液の還流障害と脳の圧迫が挙げられます。頭蓋骨は、髄液を産出し、身体の隅々まで運ぶためにゆっくりと動いています。
頭蓋骨が硬くなるとこの動きが小さく小刻みになってしまいます。そしてC.R.Iの動きを邪魔してしまうのです。そうすると、大切な中枢神経の新陳代謝が阻害され、健全な神経の活動が低下してしまいます。
「あたまの硬い人」はけっしてホメ言葉ではありません。このような頭になると身体全部に老化が進んでいきます。そうならないためにはなにが必要か!
☆ 自分が歳をとったと、お嘆きのかたに朗報です!☆
脳の神経細胞は、実に140億個もあると推定されています。そのほとんどすべては3歳までにつくられ、20歳頃をピークに減っていきます。一説には、20歳をすぎてからは一日に10万個もの神経細胞が死滅していく、などとも言われます。現実の問題として、人は歳をとるにつれて判断の「スピード」が遅くなるものです。たとえば車の運転をしているとき、前を走っている車が急停止をしたとします。
「あっ、危ない」。そう思ってから次の行動に移るまでの時間は、若い人のほうが速いわけです。しかし、このことをもって「若者の脳はすぐれている」とか「中年のオジサンの脳は劣っている」と考えるのは誤りです。理由は単純で、行動は速ければいいとは限らないからです。もう一度、先ほどの例え話を見直してみましょう。前を走る車が急停止したとき、こちらも急停止すべきなのか、ハンドルを切って前の車をかわすべきなのか。これは状況を見てから決めなければいけません。前の車との車間距離はどうなのか。自分の後ろを走っている車との車間距離はどうなのか。ハンドルを切っても安全かどうか。そういうことを総合的に見て、ベストの判断を下す必要があるわけです。
こうした総合判断力は、経験豊富な人のほうがすぐれています。若者であれオジサンであれ、同時にいくつもの状況を見きわめることはできません。「真っ先に確認すべきこと」「その次に確認すべきこと」といった具合に、優先順位をつけていかなければならないわけですが、こうした判断は経験を積めば積むほど、より的確になっていきます。
車間距離は長めにとる。スピードは出さない。いずれも安全運転の基本です。しかし、それさえ守っていれば事故は起こらないかといえば、そんなことはありません。あまりにゆっくり走っていれば、後ろのドライバーが苛々するかもしれません。車間距離は最低100メートル、などと考えて高速道路でブレーキをやたらと踏んでいれば、これはこれで危険です。状況は千差万別で、それぞれの状況に適した行動は、「知識」よりはむしろ「経験」によって導き出されるものなのです。
例え話が長くなってしまいましたが、要するに脳の「判断する能力」は、総じて経験豊富な年長者のほうがすぐれているわけです。神経細胞と神経細胞をつなぐ「神経線維」は、死ぬまで増えていきます。年長者の判断力がすぐれているのは、ひとつひとつの記憶がネットワーク化され、有機的につながっているからです。同じようなことは、記憶力についてもあてはまります。物事を記憶する能力は、20歳頃をピークに衰えていきます。
しかし「記憶したことを活用する能力」は、20歳をすぎてから逆に伸びていきます。こちらは一概に何歳がピークだとは言えませんが、60歳、70歳をすぎても新しい挑戦をし、成功を収める人は数多くいます。
ミキモト真珠で有名な「御木本幸吉翁」は70歳で英会話を勉強し始め、日常会話を難なく話すことができるようになったことは有名なはなしです。記憶したことを活かす能力は、死ぬまでゼロにはなりません。人は何歳になっても知識を「知恵」に変えることができるのです。老人の脳、中年の脳に弱点があるとすれば、それは「思い込みが強くなる」ということでしょう。
同じ仕事、同じ生活をずっと続けていると、すでにある特定のネットワークばかりを使うようになり、新しいネットワークはつくられなくなっていきます。これはつまり、変化へ対応する能力が衰える、ということです。
しかしこの問題には「三つの予防法」があります。
@日々新しい体験を重ねていくこと。
これを続けていけば、神経細胞のネットワークは死ぬまで広がっていきます。新しい知識や刺激を常に「補給」していれば、脳はいつまでも発達を続けていくのです。
A良く噛んで食べること。
B当院で推薦する
「クラニアル・ヒーリング・セラピー」です。
『脳は死ぬまで発達する』。このことが意味しているのは、脳は常に未熟だ、ということでもあります。そう自覚して、日々積極的に新しいものを探し回り、体験してみる。それこそが最大の「老化予防」なのかもしれません。
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